Green Blue Education

プロジェクト紹介 Project introduction

ゴミじゃない、未来だ

チーム名「自然エネルギー班」
◎学校名/団体名「北海道岩見沢農業高等学校/農業土木工学科2年」
◎メンバー名「三品 歩山岸/山岸 柚貴/安藝 大志/菊地 彪乃介/木澤 優空/高瀬 拓海/冨山 悠暉/室永 和希」

捨てるものから、未来を拾う

岩見沢市は特別豪雪地帯に指定されているほど降雪量が多く、住民ひとり当たりの除排雪費用は札幌市の約2倍となっています。また、全国有数の穀倉地帯でもあり、籾摺りの過程で排出されるもみがらは、その大半を有償で処分しなければなりませんこれらの処理に困る厄介者の見方を変えて活用し、味方にすることで、SDGsゴール7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、ゴール8「働きがいも経済成長も」、ゴール9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、ゴール13「気候変動に具体的な対策を」について貢献し、岩見沢農業の持続的発展に寄与できるのではないかと考えたことが、この活動のきっかけや背景です。

捨てるものから、未来を拾う

夏は雪で冷やし、冬は籾殻で暖める

冬に降り積もった雪を固めて雪山を造成し、断熱材としてもみがらを20~30cm被覆します。雪山の下にパイプを通し、ポンプで水を循環させることで、雪山の下を通った常温の水は約2℃まで冷やされ、地中を通してビニールハウスまで送られます。送られた冷水はファンで冷風としてハウス内に供給され、ハウス内を冷やすことができます。断熱材としての役割を終えたもみがらはペレットに加工して冬場の暖房燃料として使用します。これにより化石燃料に頼ることなく、冬の栽培を可能にしています。また、燃焼灰にはケイ酸質が残っているため翌年の水稲栽培肥料として活用でき、もみがらを循環利用することが可能です。今年度については、冷却装置の改良を加えて温度ロスを少なくすることと、もみがらのペレット化に際し、油分を米ぬかで補う100%水稲由来の暖房燃料を作成することに活動の重点を置いています。

育てているのは、野菜と僕らの未来

本活動を通して生徒は、多様な世代との交流を通じてコミュニケーション能力を向上させることはもちろん、自己理解が進み、大学進学や公務員志望など進路決定に大きく関わっています。今後は周年栽培の実現可能性についてデータをまとめ、農家との実証試験を行っていきたいと考えています。真冬の北海道産野菜という新たな北海道ブランドの創出や農家の働きがいを生み出し、持続可能な農業経営の一助となるような取組にしていきたいと考えています。また、地域の自然環境を守ることで地域の農業や食を守っていけること、身近に存在する未利用資源が財産となりうることなど、地球と共生していくためのヒントとなるよう、これからも活動を継続していきます。