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プロジェクト紹介 Project introduction

ニホンリスの生態調査

チーム名「自然科学部・ニホンリス班」
◎学校名/団体名「ノートルダム清心学園 清心女子高等学校 3年生」
◎メンバー名「黒田聖子/清板すみれ/藤井奏愛」

この森の時計は、もうすぐ止まってしまうかもしれない

私たち、清心女子高等学校の自然科学部では2022年4月から高梁美しい森を調査地として、ニホンリスの生態調査を始めました。岡山県でニホンリスは絶滅危惧Ⅰ類に指定されており、高梁川以西は生息数が少なく、高梁市では食痕調査も行われていませんでした。この調査の目的は、ニホンリスの生息実態、生態の解明を通して、個体数減少を阻止することです。現在は個体数減少阻止のため、前段階である生態の解明に取り組んでいます。

この森の時計は、もうすぐ止まってしまうかもしれない

食痕調査と採食行動に関する実験的考察

2~3か月に1回のペースで、地域の小学生親子も参加できる自然観察会を兼ねて実施しており、美しい森内に複数の調査区を設定し、それぞれで森のエビフライ(食痕)を探します。私たちは、その食痕が食べられていない松ぼっくり(球果)と比較して、小さいことに気づき、小さい球果を選択する理由を調べるために、実験を行いました。地上と樹上の2カ所に、さまざまな大きさの球果に印をつけて、センサーカメラでその行動を記録しました。その結果、樹上の球果は運ばれず、地上の球果のみ利用していました。そして、まずは大きい球果を優先的に持ち運んで貯蔵し、小さい球果はその場で食べられていました。予想と反して大きい球果をまずは選んでいて謎が深まりました。

私たちが守りたいのは、この森の、すべての命

その他、調査地ではタヌキ、シカ、ノウサギ、サル、ヤマドリ、トラツグミなど、多くの野生生物がセンサーカメラに写っており、大事な住処になっていることに気づきました。私達自然科学部は、これらの調査を通して、守るべき自然の尊さを実感しました。エビフライを拾うという間接的な調査からでも、この地にニホンリスが確かにいた、という痕跡から感じられる喜びは確かなものでした。これからも、この生き物たちを守るために、私達は調査を続けていきます!