プロジェクト紹介 Project introduction
共に育てる、共に生きる: 多文化ガーデンから未来へ
- チーム名「OK!山南庭ガーデン」
- ◎学校名/団体名「東京科学大学修士課程二年」
◎メンバー名「周天朔」
小さな室内農園から始まる、多文化共生の実践 —東京科学大学・インドアガーデンワークショップの取り組み
近年、日本では外国人住民の増加に伴い、多文化共生の重要性が高まっています。しかし、日常生活の中で異なる文化的背景を持つ人々が交流し、理解し合う機会は依然として限られています。こうした課題を踏まえ、東京科学大学の学生・周天朔は「植物を育てる」というシンプルで平等な活動を通じて、多様な人々が自然に関われる場づくりを目指し、「インドアガーデンワークショップ」を企画・運営しています。

同じ土に触れて、違う世界を知る
このワークショップは2024年6月からスタートし、大学の室内ワークショップルームに設けた農園を舞台に実施されています。日本・中国・アメリカ・コロンビア・オーストラリアなど、さまざまな国籍や言語背景を持つ学生が参加し、水耕栽培や再生野菜の栽培などを行いながら、農作業とともに交流を深めています。活動内容には、ミントの挿し木や花瓶づくり、グループ対話や「自分の国の文化」「大学生活の魅力」などをテーマにしたディスカッションも含まれています。植物を育てるという共通の体験を通じて、参加者同士の距離が自然と縮まり、文化や言語の壁を越えたつながりが生まれています。
空間の限界を、つながりの可能性に変えて
今後は、収穫祭やハーブの活用を通じた交流イベントの実施に加え、このモデルを他大学や地域コミュニティにも展開していくことを目指しています。室内という限られた空間でも、緑や人との出会いが共に育つ環境はつくれる——それを実証する本活動は、多文化共生の新たなアプローチとして今後の展開が期待されています。