プロジェクト紹介 Project introduction
イシクラゲで挑む地球温暖化解決と宇宙開発
- チーム名「神奈川大学附属中・高等学校 理科部 イシクラゲ班」
- ◎学校名/団体名「神奈川大学附属中・高等学校 理科部 イシクラゲ班」
◎メンバー名「藤井陽向、上田翔、白戸章大朗、武田龍ノ助」
発表タイトル
イシクラゲで挑む地球温暖化解決と宇宙開発
記事内容
"私たちは神奈川大学附属中・高等学校、理科部のイシクラゲ班です。
イシクラゲとは現在の地球の酸素を作ったと言っても過言ではない生物であるシアノバクテリアの一種です。イシクラゲは酸素を用いる呼吸をしないですが、光合成をして二酸化炭素を酸素に変えてくれます。私たちはこの特徴を生かして宇宙開発と地球温暖化の二つの課題にアプローチできないかを考えました。イシクラゲは国際宇宙ステーションに持ちこまれた際に、高気圧、高温、高濃度の放射線に耐えることができると実証されていて、他にも私たちの実験の結果などを含め、私たちはイシクラゲが宇宙空間でも不自由なく使用することができると考えています。閉鎖空間における酸素の供給ができることも実験で分かり、地球温暖化を解決するにあたって補助的に酸素の供給を手伝うことができるだろうと考えました。イシクラゲという身近に生息していて、時には駐車場や庭で育って迷惑に思われる生物が宇宙開発や地球温暖化解決の貢献することは普通は考えられないと思います。イシクラゲの研究だけなら学問的には生物学で、一見宇宙開発や地球温暖化解決につながるとは思われません。しかし、私たちはコンピューターを用いてロケットを飛ばすことだけが宇宙開発ではないと思います。大人の皆さんがそのような子供には難しい挑戦をしている中、高校生として異なる方面から宇宙開発にアプローチして、様々なアイディアを思いつき実験することに意味があると私たちは考えています。私たちはこれまでに次のような実験をしてきました。まず、イシクラゲの酸素供給の機能性を調べるためにイシクラゲをペットボトルにつめこんで、そのペットボトルに息を吹き込み、出てきた気体を石灰水につなげ、何回目に白く濁るかを実験しました。その後、水の量が多すぎると腐ってしまうことが分かったので、砂利の種類について考えたり、水の量の調整したりしました。また、イシクラゲは窒素固定ができるため、窒素有肥料と窒素無肥料を与えて比較しました。火星などの水で育てるにはまず、海水で育つ必要があると考え、濃度別の人工海水で実験をしたり、完全に水、そして人工海水の中に入れてエアレーションさせたときに育つかを実験したりしました。人工海水で実験が成功したため、伊豆の真鶴半島の海水を使用して実験もし、人工海水と同様の結果が得られました。今後は閉鎖空間における酸素の供給および二酸化炭素の吸収の実用性を確かめるためにマウスを用いた実験をしてみたいと考えています。また、宇宙での使用を考えるにあたって、人工尿を作成し、その人工尿でイシクラゲが育つか実験してみようと考えています。地球温暖化解決の糸口が少しでも見つかれば、それに付随する多くの問題が解決可能になるかもしれません。世界にはまともに食事のとれていない人がいます。地球温暖化が原因で絶滅してしまいそうな生物がいます。最終的には人間が起こしたこの問題によって自滅に一歩ずつ近づいています。人間が起こした不祥事は人間が解決するべきであり、地球のために即急に対処するべきだと考えています。私たちは少しでも早くこの問題を解決する糸口を見つけるべく活動をしています。"