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プロジェクト紹介 Project introduction

あなたのいらない服が誰かの”必要”にきっとなる。

チーム名「学生団体にわとり」
◎学校名/団体名「武蔵野大学工学部環境システム学科4年」
◎メンバー名「清水 美知花/小林 千夏/戸田 二巴/林 利咲/今野 こもも」

一本の映画から始まった、私たちの「服の寿命を延ばす」挑戦

私たち「学生団体にわとり」は、武蔵野大学工学部環境システム学科の4年生、女子5名による自主プロジェクトチームです。気候変動について学ぶこの学科で、授業の一環としてプロジェクト活動に取り組む中、「授業外でも継続的にプロジェクトを行いたい」という思いを持ったメンバーが集まり、1年生のときに結成しました。主な活動は、大学内で行っている服のリユースプロジェクト「2nd Clothes」です。きっかけは、大学1年生の授業で視聴したファッション産業の課題を扱った映画でした。その後、服の交換会を行っていた卒業生の先輩から「2nd Clothes」の名称を引き継ぎ、常設企画として本格的な運営を始めました。2nd Clothesの目的は、学生が処分予定だった衣類を回収・再利用することで、服の寿命を延ばし、廃棄量の削減に貢献することです。さらに、ファストファッションを日常的に利用する大学生を対象に、ワークショップやイベントを通じて環境課題に関する情報の普及も行っています。

一本の映画から始まった、私たちの「服の寿命を延ばす」挑戦

あなたの服から届く「ありがとう」

利用方法はとてもシンプルです。服を持ち込む際は、設置されているタグカードを取り、QRコードからGoogleフォームを開いてタグ番号を送信します。タグを服につけてBOXに入れることで登録が完了します。服を持ち帰りたい場合は、該当する服がかかっているハンガーの番号をフォームに入力するだけです。このようにフォームを活用することで、服の情報をデータで管理し、無人での運営を可能にしています。利用者の入力情報がメールで通知されると、メンバーがブースに出向き、服の情報を登録します。また、元の持ち主のメールアドレスと服のハンガー番号を紐づけているため、その服が次の利用者の手に渡ったことを、元の持ち主にも伝えることができます。私たちはこれを「感謝メールシステム」と呼んでおり、自分の服が次の誰かに役立ったことを実感できる仕組みによって、リピーターの獲得にもつなげています。

「無意識アクション」という価値観の提唱

今後の展望としては、後輩への活動の引き継ぎを進めるとともに、「2nd Clothes」を通じて私たちが学んだ「無意識アクション」という考え方を広めていきたいと考えています。活動を続ける中で、「手間がかかる」「時間がない」といった声を利用者からいただくこともありました。そうした経験を通して私たちは、「環境に配慮した行動をしましょう」と声をかけるよりも、「便利だから使っていたら、結果的に環境配慮になっていた」というような仕組みを社会に増やすことが、より現実的で効果的なのではないかと考えるようになりました。私たちはそのような行動を「無意識アクション」と呼び、この価値観を活動の中で実践することに力を入れています。