プロジェクト紹介 Project introduction
茶葉の魅力を活かした加工品作り
~守りたい日本のお茶文化と茶畑の景観~
- チーム名「食品加工部」
- ◎学校名/団体名「長崎県立西彼農業高等学校」
◎メンバー名 「笹木 伶於/渕 千陽/足羽 美桜/戸村 胡桃/山田 愛海」
お茶文化の衰退と私たちの気づき
日本の喫茶習慣は、長い歴史がありますが、近年では、各家庭における茶葉の購入数が減少してきており、「お茶文化」が衰退してきているのが現状です。そこで、私たちは、「前田製茶様」で研修しました。研修の際に「栽培農家が減ってきており、山々に広がる茶畑の景観が損なわれてきている。」「緑茶を飲む習慣がなく、茶葉の消費量も減ってきているためお茶について興味をもってほしい」と現状を教えていただき、私たちの活動がスタートしました。実際にお茶がどのように製造されているか研修を行いました。収穫のお手伝いや製茶されている工程を学ぶことができました。また、お茶栽培農家からも「規格外茶葉の有効利用も考えてほしい」と依頼がありました。

「飲む」から「食べる」へ。課題解決のスイーツ開発
さらに、私たちは若い人が緑茶を飲まない理由を探るためクラス20人に調査を行うと、緑茶を飲む人が半数以下であること、急須を使ってお茶を飲む人は20%しかいないことが分かりました。急須で淹れない理由として「急須で淹れる時間や手間がかかる」などの意見がありました。そこで私たちは授業で学んだことから「お茶の魅力を簡単に感じる加工品」製作に取り組むことにしました。コンセプトとして、お茶を「飲むもの」から「食べるもの」に変え、茶葉を手軽なものとして認識してもらい、規格外茶葉を使用することで、食品ロス削減につなげることとしました。さらに、お茶に含まれているカテキンやビタミン類などの各種機能成分を最大限に活かしたものとしました。茶葉の配合方法を様々な加工品で試作を行いました。結果として、白餡と茶葉を3%添加して求肥で包んだものが一番良い結果となりました。完成したものを先生方に試食をしていただき、「お茶の苦味が好き」などの評価を頂くことができました。
このスイーツが、茶農家の希望になる
この活動を継続することで生産者の方々には茶葉の消費拡大、規格外茶葉の価値の付与や食品ロス削減、さらにはお茶の魅力発信にもつながります。消費者は、簡単に摂取することができ、茶葉ごと摂取するため高い栄養成分が期待できます。今後は、さらに改良を重ねて商品化していきたいです。また、各種検査を行い、機能成分による付加価値をつけたいと考えています。そして、PR活動を継続することでお茶の魅力発信を継続していきたいと思います。